ED治療薬は基本的に自由診療の範囲となるので、保険は適用されないのが普通です。
ですが、ED治療薬と同じ効果が期待できて、しかも保険が適用される薬があったらどうですか?
今回紹介するのは、そんなザルティア錠に関する情報です。
ザルティア錠は前立腺肥大症の薬
ザルティア錠は前立腺肥大による排尿障害の改善を行うための薬です。
このザルティア錠はアメリカの製薬会社であるイーライリリー社が開発しました。
一般名称は「タダラフィル錠」といい、2011年に前立腺肥大症の治療に用いれるようになりました。
実はこの「タダラフィル錠」、ザルティア錠として提供される前は別の名前で別の症状の患者に処方されていたんです。
成分的にはシアリスと全く一緒
じつはこの「タダラフィル錠」、シアリスの一般名称でもあるのです。
つまり、ザルティア錠とシアリスは全く一緒の薬なのです。
ではなぜ名前が違うのかというと、処方する病気の対象が異なっているからです。
もともとタダラフィル錠はシアリスとしてEDに対する治療に使われていました。
しかし先程も言ったように2011年から前立腺肥大の薬としても処方されるようになります。
このときに問題になったのが、日本特有の健康保険制度です。
もともとシアリスはED治療薬であり、自由診療の対象となっています。
よって、これを前立腺肥大の治療のときだけ保険適用という形にはできませんでした。
このような流れから、おなじタダラフィル錠であってもシアリスとザルティアという2つの名前が生まれたのです。
ザルティア錠はEDでも処方してもらえる?
このようにもとは全く同じ薬のシアリスとザルティア錠。
しかし対象となる症状がことなるため、かたや自由診療。かたや、保険適用となっています。
では、EDで困っているときに症状を偽ってザルティア錠をもらうことはできるのでしょうか。
これは限りなくNoといえます。
シアリスとザルティアが全く一緒の薬であることは、医療機関はもちろんのこと厚生労働省も把握しています。
よって、前立腺肥大の治療でザルティアを出すのは、よほどのときに限られています。
むしろザルティアを保険適用で簡単に処方するようなクリニックは、怪しいと考えたほうがいいです。
なお、症状を偽って処方してもらった場合、「医薬品副作用被害救済制度」が使えません。
薬は人によってどの程度副作用が出るかわかりませんが、症状を偽った場合は副作用で被った被害は補償されなくなります。
その点は理解しておきましょう。
まとめ
以上、シアリスとザルティアの違いについてまとめました。
もともとは同じ薬ですので、効果としては同じものが期待できます。
しかし、症状を偽って保険適用のザルティアをもらった際は、副作用の補償が0になります。
シアリスを安く手に入れた以上の被害が起きる可能性もありますので、シアリスが欲しい場合は専門のクリニックで処方してもらうようにしましょう。